よくある質問Q&A|交通事故 その示談だとうですか?弁護士にご相談ください|弁護士法人 しまなみ法律事務所

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【むち打ち損傷】むち打ち損傷を教えて下さい。

自動車の衝突事故、特に停車中の車輌に後部から追突された事故などで、頚部周辺の軟部組織に損傷を受けることによって生じた様々な病態のことを、むち打ち損傷と呼んでいます。主に追突事故により発症しますが、側面衝突や正面衝突などでもみられます。診断書などでは「頸椎捻挫」や「頸部捻挫」「頸部挫傷」「外傷性頸部症候群」など様々な傷病名が使われています。

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【入院の必要性】加害者側損保の担当者から、入院する必要はないと言われています。入院はどんな場合に認められるのですか?

最近では少なくなったように思いますが、むち打ち損傷の事例で入院治療を行った場合、入院を必要とするような重篤な症状ではないこと、被害者の希望による入院であることなどを理由に、入院治療の必要性を争ってくることがあります。この点については、「医師の行う診療行為には、医師の裁量があると考えられるので、通常の要加療期間を超える、あるいは被害者が希望したことによる入院ということだけで直ちに相当性を否定するものではないが、被害者の症状の内容・程度、治療経過、主治医の意見等および鑑定意見等の医学的知見を総合して必要性・相当性の判断がなされている。」と説明されています(むち打ち損傷問題第2版保険毎日新聞社P76参照)。具体的なことは弁護士にご相談下さい。

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【治療期間】加害者側損保の担当者から、治療期間が長いと言われています。治療期間はどの位であれば認めてくれますか?

事故とむち打ち損傷による治療との間に相当因果関係があれば、損害として認められますが、一般的な基準はありません。裁判例もいろいろです。例えば、頸椎捻挫・頭部打撲等の被害者の約6ヶ月間の通院治療について、事故当時の全治1週間との診断書等により長すぎるとの加害者主張を排斥し、通院期間中の治療費を認めた東京地判平成13年5月28日)がある一方、腰椎捻挫、頸椎捻挫により頸部の違和感と左指のしびれを主訴とする被害者の事故後約1年2ヶ月の治療について、基本的症状に変化がないこと、他覚所見がないこと、当初の全治見込みが7日間とされていたことなどから、事故後約8ヶ月までを治療期間と認めた東京地判平成18年7月14日があります。具体的なことは弁護士にご相談下さい。

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【受診遅れ、中断】事故後直ぐに病院に受診せず事故から相当日数が経過してしまった場合、或いは、治療を受けていましたが治療を中断後相当日数が経過してから治療を再開した場合の、取り扱いについて教えて下さい。

むち打ち損傷の場合には、時折このようなご相談を受けることがあります。悩むところです。裁判例は、初診の遅れ或いは中断について合理的な理由があるか否か、治療診断がなされたか否か、既存の傷害など因果関係を疑わしめるその他の事由があるか否か、期間中症状が継続していたか否かなどの事情を検討して因果関係の有無を判断しております。具体的なことは弁護士にご相談下さい。

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【症状固定後の治療費】症状固定後も痛みがひどくて、病院に通院しております。症状固定後の治療費は加害者に対して請求できないのですか?

症状固定とは、治療を続けてもそれ以上症状の改善が望めないと判断される時点のことであり、それ以降に発生する損害を後遺傷害に関する損害として、症状固定前の損害(傷害に関する損害)と区別するための、損害賠償実務上ないし保険実務上の概念です。この意味からすれば、症状固定後の治療費は、原則として、損害賠償の対象とはなりませんし、休業損害も否定されることになります。むち打ち損損傷の場合、残存する頸部痛などの症状を後遺障害と認めてさらに症状固定後の治療の必要性が認められた事例は余りありません。
従って、まずは、症状固定の時期が重要な問題となります。具体的なことは弁護士にご相談下さい。

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【健康保険】加害者側損保の担当者から、健康保険を使ってくれと言われました。対応した方がいいですか?

健康保険を利用しなかった場合には、自由診療になりますが、自由診療は患者と病院との合意に基づく診療報酬となりますので、健康保険を利用した場合によりも、高くなる場合があります。そうすると、被害者に過失がある場合、素因減額される場合、交通事故と治療との間に相当因果関係が認められなかった場合には、被害者が受領する金額が少なくなることになります。また、加害者が任意保険に加入しておらず、しかも支払い能力がない場合には、被害者は事実上自賠責保険金(120万円)の範囲でしか損害の補填を受けることはできず、被害者が実際に受領する金額が小さくなります。このような場合には、健康保険の利用を検討すべきです。具体的なことは弁護士にご相談下さい。

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【健康保険】健康保険の利用を病院に申し出たら、病院は、交通事故の場合には、使えないと言われました。本当ですか?

これも度々あるご相談の1つです。交通事故による傷害に対する治療も、健康保険の利用は可能です(昭和43.10.12保険発第106号 厚生省保険課長・国民健康保険課長)。しかしながら、日本医師会は、昭和43年12月10日に、「自動車事故の場合、自賠法が優先して適用されるのが妥当」とする法制部研会を発表しており、健康保険の利用には消極的です。
もっとも、平成元年6月27日に、日本医師会・日本損害保険協会・自動車損害保険料率算出機構との間で、診療報酬体系は現行の労災保険診療費算定基準に準拠し、薬剤等「モノ」についてはその単価を12円とし、その他の技術料については、これに20%を加算した額を上限とすることに合意しました。具体的なことは弁護士にご相談下さい。

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【遠隔地における治療】私は愛媛県今治にて生活をしておりますが、ネットで調べると、関東のある病院がむち打ち損傷の治療で有名と聞きました。今後、その病院に通院したいと思いますが、交通費は支払いの対象となりますか?

近くでは適切な治療を受けることができないとして被害者が遠隔地に行った場合の交通費については、わざわざ遠隔地で治療を行う必要性・相当性が問題となります。一般的には、むち打ち損傷事案の場合であれば、否定されることが多いのではないかと思われます。具体的なことは弁護士にご相談下さい。

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【休業損害】むち打ち損傷の治療のために入院しました。入院期間の休業損害は支払ってもらえるのですか?

一般的に考えて、事故により入院せざるを得ない場合には、入院期間中は、休業の必要性があると考えられております。しかしながら、むち打ち損傷の場合には、入院の必要性が認められないケースも少なくないので、具体的症状、治療内容、入院中の外出や外泊の頻度等被害者の行動等により、現に入院していても、入院の必要性が否定されることもあることから、入院期間=休業期間と安易に考えることはできませんので、注意が必要です。具体的なことは弁護士にご相談下さい。

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【休業損害】むち打ち損傷の治療のために通院しました。通院日以外の日も休業損害を支払ってもらえるのですか?

通院治療しなかった日に休業損害が認められるかについては、医師が休業を指示することもありますが、同じ程度のむち打ち損傷であっても、年齢・職種等によって休業の必要性が異なってくることから、個別に判断せざるを得ません。具体的なことは弁護士にご相談下さい。

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【傷害慰謝料】むち打ち損傷の治療のために入通院した場合の慰謝料について教えて下さい。

東京地方裁判所では、傷害慰謝料の金額の認定判断に当たっては、基本的に赤い本の傷害慰謝料の基準に準拠しております。別表Ⅰが原則的な場合で、別表Ⅱが他覚症状のないむち打ち症及びこれに準じる場合とされており、別表Ⅱは別居Ⅰと比べて金額が低くなっております。具体的なことは弁護士にご相談下さい。

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【後遺障害】むち打ち損傷の場合の後遺障害認定についてはどのように考えたらよいですか?

いわゆるむち打ち損傷による症状は、末梢神経障害として神経系統の機能障害・精神の障害のうち、局部の神経系統の障害として取り扱われています。そして、後遺障害等級表(自賠法施行令2条別表第2)によれば、14級9号が、局部に神経症状を残すもの、12級13号が、局部に頑固な神経症状を残すものとされています。抽象的な定義となっておりわかりにくいですが、自賠責保険実務では、12級は、障害の存在が医学的に証明できるもの、14級は、障害の存在が医学的に説明可能なものとされています。具体的なことは弁護士にご相談下さい。

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【後遺障害慰謝料】むち打ち損傷の場合の、後遺障害慰謝料について教えて下さい。

いわゆる赤い本では、後遺障害等級第12級の場合は、290万円、第14級の場合は、110万円とされています。むち打ち損傷の場合も概ねそれに準拠しております。

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【逸失利益】むち打ち損傷の場合の、他の後遺障害の場合と同じに考えてよいですか?

これについては、「後遺障害は、一般には、被害者が就労可能な期間中は改善されないものと考えられ、このことを踏まえると、後遺障害により労働能力の一部が失われる期間は、原則として、傷害の症状の固定した時から就労可能な終期とされる67歳までとなる。例外として、いわゆるむち打ち症の場合には、症状の消退の蓋然性や被害者側の就労における慣れ等の事情を考慮して、それが自賠法施行令別表第2の14級9号に相当するものであれば5年、12級13号に相当するものであれば10年とされることが多い。」(LP交通事故損害関係訴訟補訂版青林書院P173)と考えられております。もっとも、主張立証の仕方によっては、14級の場合でも、5年ではなく、7,8年位の労働能力喪失期間を和解で認めてくれたケースもあります。具体的なことは弁護士にご相談下さい。

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【素因減額】加害者側損保会社の担当者が素因減額される可能性があると言ってきました。素因減額の意味を教えて下さい。

むち打ち損傷の被害者の中には、外傷の程度が一見軽度であったり、他覚的所見が乏しい場合にも、治療が長期に及び、あるいは強い疼痛、しびれ等の症状が持続する例が時折見られます。実務では、このような場合、被害者の既往症等体質的素因や心因的要因が損害の発生や拡大に寄与し、あるいは一因となっているとして、事故と損害との間の因果関係や加害者が賠償責任を負うべき範囲等が争いになる場合も少なくありません。いわゆる素因減額の問題は、このような場合に、被害者に有する素因を考慮、斟酌して、加害者の賠償責任を減じたり損害賠償額を減額できるかという問題です(むち打ち損傷問題第2版保険毎日新聞社P233参照)。
素因減額は、しばしば加害者側損保会社から主張されますので、注意が必要です。具体的なことは弁護士にご相談下さい。

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【工学的意見書】裁判で、加害者側損保会社から、「頸椎の過伸展、過屈曲による損傷がむち打ち損傷であれば、低速度による追突、軽微事故の場合、頸椎の過屈曲、過伸展が生じないので、むち打ち損傷は発生しない」という内容の意見書が提出されました。意見書には難しいことが書かれております。教えて下さい。

過去、衝突速度が15㎞以下では頸椎に過屈曲・過伸展は生ぜず、むち打ち損傷は生じないという工学的意見書が裁判所に度々提出され、裁判においても大きな問題になっていました。
これについては、東京地判昭和63年1月11日が当該工学的意見書に消極的な立場を示した以降、東京三弁護士会交通事故処理委員会むち打ち症特別研究部会でも、当該工学的意見書の多くの問題点を指摘し、平成2年5月、東京地裁の原田卓裁判官は、「自動車工学に基づく意見書については、これも決まって保険会社側に有利な意見、すなわち、『当該交通事故を解析した結果、鞭打ち症は発生しない』という意見書が提出される。これらの工学的意見書を書く人は、名前を聞くだけでどういう内容かがわかる人もいる。というのは、書いてくる意見書というのは、定型文書のほんの一部を変えた程度のものだからである。保険会社側から提出されるこれらの工学的意見書の信憑性には、かなり疑いがあるのではないかと思われる。」と述べ、また、平成14年3月、東京地裁の河邊義典裁判官は、「原田裁判官の指摘のうち、工学鑑定ないし工学的意見書に関しては、今日では、裁判所の工学鑑定に対する不信感が広く知れ渡ったためか、鞭打ち症の事件で工学的意見書が提出されることは、ごく稀となっています。」と述べています。
具体的なことは弁護士にご相談下さい。

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